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南アルプス南部縦走(光岳~三伏峠):日本アルプス縦走 Round.2

畑薙第1ダム 光岳 聖岳 赤石岳 悪沢岳 三伏峠( 南アルプス)

パーティ: 1人 (山車(dashi) さん )

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行程・コース

天候

雨による沈殿:1日。行動:7日

登山口へのアクセス

バス
その他: ●往路:しずてつ夏季限定運行「南アルプス登山線」で静岡駅から畑薙第1ダムへ
  2015年の運行期間は7月18日(土)~8月31日(月)【毎日運行予定】完全予約制
  静岡駅⑧A乗り場:09:50発⇒臨時駐車場:13:00着⇒畑薙第一ダム:13:15着
●復路:伊那バス、南アルプス登山バス「鳥倉線」で鳥倉登山口から伊那大島駅へ

この登山記録の行程

Round.2:南アルプス・南部(畑薙第1ダム~三伏峠)2015年7月19日~25日
   コース歩行距離:69.8km  アプローチ歩行距離:3.8km
  記号:[--]交通機関 [・・・]徒歩
①7/19(日) コース歩行距離:8.0km 累積標高差:+1,035m,-377m
 静岡駅(09:50)--畑薙第1ダム(13:25)・・・畑薙大吊橋(14:24)・・・ウソッコ沢小屋(15:47)・・・横窪沢小屋(17:10)
②7/20(月) コース歩行距離:12.8km 累積標高差:+1,831m,-931m
 横窪沢小屋(05:37)・・・茶臼小屋(07:50)・・・茶臼岳(08:43)・・・易老岳(10:56)・・・イザルヶ岳(13:20)・・・光小屋(13:50)・・・光岳(14:20)・・・光岩・・・光小屋
③7/21(火) コース歩行距離:13.2km 累積標高差:+1,050m,-1,296m
 光小屋(05:15)・・・易老岳(06:53)・・・茶臼岳(09:02)・・・横窪沢JC(09:25)・・・上河内岳(10:46)・・・南岳(12:09)・・・聖平小屋(13:32)
④7/22(水) コース歩行距離:17.9km 累積標高差:+2,331m,-1,989m
 聖平小屋(04:50)・・・聖岳(06:53)・・・奥聖岳(07:15)・・・聖岳(07:48)・・・兎岳(09:35)・・・小兎岳(10:24)・・・中盛丸山(11:22)・・・百間洞山の家(12:16)・・・百間平(13:15)・・・赤石岳非難小屋(14:48)・・・赤石岳(15:09)・・・小赤石岳(15:35)・・・大聖寺平(16:20)・・・荒川小屋(16:51)
⑤7/23(木) 雨:沈殿
⑥7/24(金) コース歩行距離:17.9km 累積標高差:+1,953m,-1,971m
 荒川小屋(04:50)・・・荒川前岳JC(06:08)・・・中岳(06:14)・・・避難小屋(06:17)・・・悪沢岳(07:09)・・・避難小屋(08:06)・・・中岳(08:25)・・・前岳JC(08:30)・・・前岳(08:34)・・・清水(10:14)・・・高山裏避難小屋(10:54)・・・横屋岳(11:51)・・・小河内岳(13:59)・・・烏帽子岳(15:32)・・・三伏峠小屋(16:11)
⑦7/25(土) アプローチ歩行距離:3.8km 累積標高差:+145m,-955m
 三伏峠小屋(06:00)・・・鳥倉登山口(時刻表09:10)--伊那大島駅(時刻表11:00)

コース

総距離
約68.3km
累積標高差
上り約7,816m
下り約6,981m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 ここ南ア南部は初めて訪れた。印象深かったことを3点挙げてみる。一つ。荒川前岳の見事なお花畑。黄白が目立つ。シナノキンバイ(信濃金梅)とハクサンイチゲ(白山一花)だろうか。一面に咲き乱れている。大雪山のそれに比肩し得ると思われるが、また異なった趣がある。鹿の食害から護ることで、これだけのお花畑が出現するのだから、もし鹿が来なければと、思わず考えてしまう。二つ。荒川前岳に象徴される崩落。稜線の登山道は何度も下に付け替えたそうである。今回も付け替えられたばかりの斜面の這い松の上を歩いた。南アは1年間に4mmもの隆起を今も続けているとか。隆起と浸食、日本アルプスの成り立ちに興味は尽きない。三つ。南アの話題の主は望月さんである。少なくとも3つの山小屋で話題となった。トランス・ジャパン・アルプス・レースを4連覇(当時はまだ3連覇。2016年で4連覇)した地元、井川の人である。NHKでも2012年と2016年に放映され、当然、主役は望月さんである。山小屋でも猛者振りを示すエピソードを聞いた。Round.1で井川を通過したが、その時すれ違ったジョギングする人は望月さんであったかも知れない。

 日本アルプス縦走~日本弧状列島完全人力横断(御前崎~親不知)~シリーズ。今回はRound.2:南アルプス南部(畑薙ダム~光岳~三伏峠)の山旅である。

 感想の前にコース設定について。日本弧状列島横断の目標の一つを日本アルプス縦走とした。北端は飛騨山脈(北アルプス、以下北ア)が、栂海新道で日本海の親不知に着水しているので、ここに決定。南は赤石山脈(南アルプス、以下南ア)の南端を光岳に仮置きし、ここから南方への縦走をどこまで延ばせるか検討した。南アの光岳南方を深南部と云うそうだが、光岳からの縦走路はつながっていない。今回の旅では藪漕ぎはしないことにしたので、この案は没。次に寸又川左岸林道から光岳へのアプローチを検討した。林道は崩落で通行止めになっていて、netで調べると、すごい崩落写真が載っていて、崩落斜面のトラバースは勿論、高巻きも難しそうで、この案も断念。次に実行可能な3案を比較検討した。①案は採用案で御前崎から大井川沿いを畑薙ダムまで遡上し、横窪沢を登って、茶臼岳から光岳をピストンするもの。②案は浜松の米津浜から天竜川を遡って遠山郷、下栗を通り、易老渡から易老岳に登り、光岳へ。③案は静岡市から大日峠を越え、井川大橋を渡って、畑薙ダム、以下①案と同じ。検討結果、①案を採用した。理由は日本アルプスの私的イメージである”川”の字に最も近かったからである。日本アルプスは西から北ア、木曽山脈(中央アルプス、以下中ア)、南アからなり、何となく三本川のイメージを持っていた。この三本川(実際は山脈)は木曽谷(木曽川)と伊那谷(天竜川)で隔てられていて、南アを太平洋まで延ばすのに①案の大井川が相応しく思えたからである。

 Round.2 いよいよ今回から、山歩きとなる。Round.1では御前崎から大井川沿いを遡り、畑薙第一ダムまで132kmを歩いた。一筆書きを目指しているので、今回のスタートは畑薙第一ダムである。静岡駅からバスで3時間半、南アのアプローチは長い。畑薙ダムの出発は1時半となった。皆、椹島までバスで行くのか、湖畔を歩く人はいない。横窪沢小屋までコースタイムで5時間弱、6時を過ぎることになってしまう。今回は小屋泊にしたので荷物は軽い。先を急ぐ。畑薙大吊橋を渡り、上河内沢を吊り橋で3度、4度渡って、ウソッコ沢小屋に着く。宿泊できないことを恨めしく思いながら通り過ぎると、最後の吊り橋が現れ、豪快な滝が上手から足元に流れ下る。流れが近く、水量も多いので、更に迫力を感じる。5時過ぎに横窪沢小屋に到着し、初日を終えた。
 2日目。茶臼小屋付近はお花畑になっていて、シナノキンバイ(信濃金梅)、ハクサンフウロ(白山風露)などが咲いている。稜線に出るとここは静岡市葵区と長野県飯田市の県境で、この県境を南下する。すぐ茶臼岳に至り、南方には、深い緑のなだらかな稜線が伸びている。池(塘)(泥炭地ではないので、池が適切か?)があり、新しい木道があり、あまりアップダウンがなく、木道のないところは土の道で、足にやさしい快適な道である。草原にまっすぐ伸びた木道の向こうに、丸い星が顔を出したようなイザルヶ岳はまるでメルヘンの世界である。ここまで来ると光小屋と光岳は目と鼻の先である。今日の行程で特記が2つある。一つは蕾や咲き始めのきれいなタカネバラ(高嶺薔薇)を見たことである。五感の衰えた老人には嗅ぐ由もないが、きっといい匂いが漂っていたに違いない。二つ目は這い松である。ここ光岳が這い松の南限だという。地面を這うのでその名がついたというが、ここのは背丈が高い。見上げると這い松の窓から青空に浮かぶ雲が見える。雪が少ないのか、風が弱いのか、富栄養なのか。
 次回はRound.3:南ア北部(三伏峠~塩見~白根三山~甲斐駒~仙丈~駒ヶ根)をレポートする。

関連レポート
○日本アルプス縦走~日本弧状列島完全人力横断(御前崎~親不知)~
 ・全体版:2015年6月30日(火)~2016年7月22日(金)
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=72911>
 ・Round.1:御前崎スタート(御前崎~畑薙第1ダム) 2015年6月30日~7月5日
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=72732>
 ・Round.2:南アルプス・南部(畑薙第1ダム~三伏峠)2015年7月19日~25日
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=85112>
 ・Round.3:南アルプス・北部(三伏峠~駒ヶ根) 2015年8月8日~13日
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=85249>
 ・Round.4:中央アルプス・乗鞍岳・焼岳(駒ヶ根~西穂山荘下)2015年9月11日~17日
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=85409>
 ・Round.5:北アルプス南部(西穂山荘下~種池山荘)2015年10月2日~10日(土)
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=112065>
 ・Round.6:北アルプス・北部(種池山荘~親不知) 2016年7月17日~22日
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=115955>

最新レポート
○関東地方境一周
 ・群馬県境:巻機-丹後、縦走 敗退記
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=92462>

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア 登山靴
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帽子 地図 コンパス ノート・筆記用具 登山計画書(控え) ナイフ
ツエルト 健康保険証 ホイッスル 医療品 ロールペーパー 携帯トイレ
非常食 行動食 GPS機器

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登った山

烏帽子岳

烏帽子岳

2,726m

小河内岳

小河内岳

2,802m

大日影山

大日影山

2,573m

板屋岳

板屋岳

2,646m

東岳

東岳

3,141m

中岳

中岳

3,084m

前岳

前岳

3,068m

赤石岳

赤石岳

3,121m

中盛丸山

中盛丸山

2,807m

兎岳

兎岳

2,818m

聖岳

聖岳

3,013m

上河内岳

上河内岳

2,803m

茶臼岳

茶臼岳

2,604m

光岳

光岳

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易老岳

易老岳

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